山下レディースクリニック
クロミフェンについて
2008年2月29日
いつもお忙しい中丁寧な回答ありがとうございます。
今周期初めてのAIHを行い、現在AIH後15日目で、生理周期32日目です。
今回は13日目に妊娠検査をして陰性だったので近々生理がくると思うのですが、クロミフェンを使う以前は28日周期できていた生理が使用してから3周期30〜32日…となっています。今日現在もいつもある腹痛等の月経前症候群の症状はなく生理の気配がありません。今回はAIH前後に腹痛があり卵胞も26o以上となり、先生にご相談させていただきましたが、回答いただいたようにクロミフェンによるものではないかと思っています。
私が通っている病院ではAIHでは『hMGまたはクロミフェン2錠』となっており初回から2錠づつ服用していますが、量が多いということはないのでしょうか?
基礎ホルモンの検査では特に問題なく、服用前も排卵はありました。今回は排卵日も16・17日目頃で低温期が長くなっています。自然周期でAIHすることとクロミフェンを使ってAIHすることのメリット・デメリットを教えていただけないでしょうか?
クロミフェン製剤を用いると、排卵時の卵胞径が 大きめになります(時には30mmを超える場合も)。卵子が成熟して排卵するまでの日数もやや長めとなり、その結果、月経周期もやや長めになりますが、ご心配は入りません。クロミフェン製剤をつかった ことによる、ごく一般的な変化ととらえてください。
次に投薬量についてのご質問ですが、クロミフェン2錠で左右合わせてどのくらいの数の卵胞が育っていますか? AIHでは排卵する卵子の数を調整できませんの で、極端な数の多胎妊娠が起こる可能性もあります。現在の投薬量で十分過ぎる数の卵胞が育っているようであれば、主治医の先生にクロミフェンを少なめにするご相談を持ちかけられ てもよいでしょう。
クロミフェンを使うメリットは、やはり妊娠率が上がることでしょう。デメリットとしては、半年以上続けて使用すると抗エストロゲン効果によって、 子宮内膜が薄くなる、子宮頸管粘液が不良になる、 といった副作用が出てくるといわれています。ただし、投薬を中止すれば、いずれも次第に回復し ます。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
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