山下レディースクリニック
バセドウ病と不妊
2006年2月10日
先生、初めまして。
30歳の主婦です、不妊治療のほかに、バセドウ病の治療もしてます。
バセドウのほうは、1年前から甲状腺ホルモン値は安定しているので主治医から「妊娠してもOK」といわれています。ただ甲状腺刺激抗体(TRAb)がまだ40と高く、抗甲状腺薬は維持量を飲み続けています。
不妊治療のほうは、ホルモン検査、子宮卵管造影検査、フーナーテストともに問題なく、AIH(5回)を続けてきました。
IVFへのステップアップを検討してますが、甲状腺ホルモン刺激抗体値が正常値になってからのほうがいいのでしょうか?
刺激抗体値が高いことが着床の妨げになっている可能性はあるのでしょうか。
お忙しい中、恐れ入りますがよろしくお願いします。
バセドウ病についての情報は私は専門ではありませんので
内科主治医に聞いていただいたほうがいいですが、婦人科的には
甲状腺ホルモン値が安定していて妊娠OKといわれたのでしたら
それはOKと考えざるをえません。
甲状腺抗体は、もう少し待っていれば正常値に必ずしもなるのでしょうか?そこを内科主治医に聞いてみてください。そうでないなら、やはり現状で不妊治療を開始されるしかないのでは。
甲状腺抗体自身が着床を妨げるかどうかはっきりした情報はわかりませんが、ただ、バセドウなどをもっておられる方は、その他の自己免疫抗体ももっている可能性は一般より高いといわれています。ですから、抗リン脂質抗体であるとか、不妊との関連がかなりはっきりしているような抗体ももっておられたら、免疫性の不妊につながる可能性はあるかもしれません。
いちど、不妊関連の自己免疫抗体はチェックされてもいいのかもしれませんね。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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