山下レディースクリニック
1つの卵胞が早く大きくなってしまうことについて
2009年11月17日
山下先生よろしくお願い致します。
他院で治療中です。41歳です。
8月、クロミッド採卵時に、D3からクロミッドを1日1錠飲みながらHMG300×2本打って後、D12の診察で、「1つの卵が予想外に大きくなっているから」ということでD14に採卵になりました。5つ採卵出来ましたが、うち3個は小さかったようでした。うち2つがグレードは良くないですが、胚盤胞になりました。
11月、アンタゴニスト採卵ではD7の時点で1つの卵が早く大きくなっていてその卵を見送りながら、残りの卵を育てての3個採卵でした。
クロミッド法でもアンタゴニスト法でもこのように1つの卵が早く育ってしまうと、いい大きさでとれる卵の数が減ってしまい、もともと卵の数が少ない私には厳しいのですが、とれる卵の大きさをそろえることができるような対処策というのはありますでしょうか?
また、このようになってしまう原因があれば教えてください。
採卵前の周期にピルを飲むと、卵胞の大きさがそろうと聞いた
ことがありますが、先生の病院ではこのような方法はとられていらっしゃいますでしょうか?
今回のアンタゴニスト法で、300単位×4本打った時点で1つの卵胞が大きくなってしまい、その卵を見送りながら、アンタゴニストを6本打っての採卵だったのですが、今までになく注射の単位数が多かったことが、1つの卵胞が早くに大きくなってしまった原因の1つではないのかなと思っているのですが、一般的にそのようなことはありますか?
お忙しい中恐れ入ります。
どうぞよろしくお願い致します。
当クリニックでも、残留卵胞をつくらないようにするために、刺激周期の前周期にピルを投与して排卵を抑制する場合はあります。残留卵胞があると、新たに成長をはじめる卵子の質が落ちるとされるためです。ただし、卵胞の成長速度をそろえるために、このような前周期の処置を行った場合、どの程度の効果が期待できるのかはわかりません。そもそも自然周期でも、排卵に至る主席卵胞がどのように決定されているかはよくわかっておらず、一説には、太めの血管のそばにあった卵胞ほど、FSHが供給されやすく成長が早いのではないかといわれています。もしも、卵胞の成長速度がFSHの供給量で決まっているとすれば調整は難しいでしょう。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
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今回、双子を授かりました。結婚して3年間子供が出来ず悩んでいたのですが、通院して間もなく先生やスタッフの方々のおかげで妊娠が分かり、とても感謝しています。ありがとうございました。
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