山下レディースクリニック
こんな症例はありますか?
2005年7月22日
お忙しいところ、申し訳ありません。私は36歳です。先天性の右の腎臓がない単腎症です。3年ほど妊娠をしないので検査をしたところ、右の卵管がなく、タンカク子宮であり、右の卵巣は右の骨盤の上前の方に位置するそうです。内診では見えず、エコーでお腹の上からわかる状態です。病院で定期的に診察をうけているところ、排卵するのは5か月連続で卵管のない右の卵巣ということで、次のステップに進むことが奨められています。卵管のある正常な左の卵巣゛も゛排卵させるための誘発剤を注射するか、体外受精という話です。人工授精についての選択肢はないとの話でした。子宮については、恐らく耐えられるだろうという見解です。主人とは15年が離れていることもあり、五体満足な元気な子が生まれるための危険度の少ない方法を検討したいと思っています。@現段階では、どちらの方法を選択するべきか A妊娠の確率はどの程度あるものなのか B健常者がうまれる率はかわりないのか C女の子がほしいのですが、産み分け的なことは可能なのか について教えてください。 ???上記のメールに返信を頂ければ幸いです。
腎臓や、尿管などの泌尿器系の異常と、子宮などの生殖器の異常が合併することはあるので、どちらかに異常があった場合は
もう一方も検査することはすすめられています。
ただ、頻度的にはそんなに多いものではないでしょう。
排卵誘発も、体外授精もどちらが胎児の異常がすくないということはあまりないでしょう。というのは、体外授精でも排卵誘発をして、卵をたくさん育てて採卵をするわけですので排卵誘発は
必要なわけです。体外授精はいままでのところでは、自然妊娠にくらべて異常が増えるというデータはでておりません。
体外授精の妊娠率は1周期で30〜40%くらいですが
それは20代のひとから40代のひとまでいっしょくたにした
値で、30後半からは妊娠率はどんどん下がってきます。
36才くらいのかたであれば30%前後くらいでしゃないでしょうか。
あとは、どちらの場合も多胎になったときには未熟児でうまれたりすれば赤ちゃんのリスクは高くなるといえます。
男女の産み分けは染色体を検査したりする以外は、あまり確実な方法はないでしょう。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
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