山下レディースクリニック
何を一番に・・・?
2005年2月24日
以前(11日,17日)外妊で相談させてもらった者です。
通院中のクリニックでは腹腔鏡での手術などの対応はできないとのことで大学病院を紹介してもらい、現在そちらでの診察を受けています。3回の超音波と血中hCG値の検査。3回目の今日、やっとお腹への出血がはっきりうつりました。これが流産の始まり?とのことでした。このまま子宮の方へ流れて吸収されてしまえばいいんだけど…そうでなくて卵管で破裂してしまったら…と言われ腹腔鏡の手術を受けるかどうか聞かれました。
今、基礎体温が下がってきているので様子をみてもいいかもしれないと、その大学病院の先生も悩んでおられるようで、私に「どうする?」と聞かれたのです。手術すると卵管を取ってしまうかもしれないので即答できず、血中hCG値の結果を待ってから決めたいと言いました。先生は、それが下がっているからといって手術しなくていいとは言い切れないよ、とも言われました。
でも考えた末、来週月曜に診察予約して結果を見てからにしよう、というこに。しなくていいものならしたくないのが本音です。卵管をとってしまったらこれからの不妊治療が更に困難になるのでは…と不安です。不妊治療で診てもらっているクリニックの先生に相談してみたい気持ちがありますが、してもどう変わるものでもないのでしょうか?大学病院の先生の所見と不妊治療専門の先生とでは見方が違ったりしますか?
何を一番に考えたら良いのか分からなくなります。
外妊は難しい
子宮外妊娠の治療は、いろいろな考えかたがあり、それぞれにメリット、デメリットがあ
るので、何がその患者さんにとってベストかいつも判断に苦しむところではあります。
オペせずに保存的にみるときは、まず手術しなくていいという大きなメリットはありますが、hCGがいくつまで下がれば心配ないので無罪放免ですよ、といいきれるかはっきりしないので、いつまでもダラダラ心配しないといけない、また、腹腔内にたまった血液や外妊腫瘤などを放っておくと癒着の原因になったりしないか、などの懸念もあります。
オペした場合は、直接お腹の中を見れるので早く決着をつけられる場合が多いだろうとは思いますが、実際は見てみてもなおかつはっきりしない場合もあります。
また、手術(最近はまず腹腔鏡でしょうが)イコール卵管切除ということはないと思います。見てみて、卵管を残せそうな所見ならのこすでしょうし、逆に残してもとても機能しないくらいダメージをうけておれば、温存してもあまり意味はないでしょう。
ご自分のオペをさけたい気持ちの強さ、オペのリスク、hCGの推移、臨床症状など、総合的にかんがみて、担当医と相談されるしかないでしょう。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
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