山下レディースクリニック
注射は不要?
2010年5月20日
こんにちは。
先日、4750 不妊治療と仕事に関して質問をさせていただきました。
とても親切なご回答をいただき、本当にありがとうございました。
先生からのご回答で、安心できました。
図々しいとは思いますが、また質問をさせてください。
私27歳、夫は35歳です。
夫には原因はなく、私に原因があると思われます。
今現在は子宮筋腫の様子を見ながら、高プロの治療をし、タイミング法をとっています。
去年流産をした際は、フォリスチムを注射し、20日目で排卵しました。
先月も20日目の排卵で、フォリスチム・hcgを注射したのですが、残念ながらリセットしました。
今月はもうすぐ排卵です。
順調に育ち、14日目で排卵になりそうです。
その為、フォリスチムもhcgも打つ必要はない、と言われたのですが・・・。
順調に育った場合注射は必要ないのでしょうか?
流産後には、別の先生に「子宮内膜を厚くする為、排卵後にhcgを打ったほうが良い。注射して妊娠した、ということはそれが有効なのでしょう。」と言われたのですが。
何故、順調に卵が育つと、排卵後のhcgが必要ないのか、よく分からないので、教えていただけると嬉しいです。
hCGは、卵胞が十分に成長した際に、脳から大放出される黄体化ホルモン(LH)によく似た働きをするもので、卵の最終熟成と排卵を促します。卵子を排出したあとの卵胞は、黄体に変わるのですが、hCGはこの黄体を刺激して、黄体機能を高める働きもあります。ちなみに黄体ホルモンは、子宮内膜を着床しやすい状態に整えますので、hCGは間接的にこれを助けることになりますが、子宮内膜を厚くする作用はありません。
排卵確認後にhCGを注射する場合は、黄体機能を高める目的で投与されます。
今回診察を担当した医師はhCG不要と判断したのは、自然周期で卵が順調に育っていれば、排卵期にhCGを注射せずとも、ご自身のLHサージ(LHの大放出)が起こると考えたためでしょう。『みぃ』さんの高温期中期の黄体ホルモンの値が10以上あるようならば、高温期に黄体機能をアシストする黄体ホルモン剤やhCGなどは必要ないと思います。
よい卵胞が育てば、その結果、よい黄体ができ、黄体機能も高まりますので。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
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約1年半、IVF治療によって赤ちゃんを授かることができました。途中で休みながらも気長に通院できたのは、信頼のできる、まず人の気持ちを優先してくれる山下先生をはじめ、細やかな気遣いのスタッフの皆さまのお陰です。すばらしいチーム!!の皆様に出会えたことに心より感謝いたします。
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