山下レディースクリニック
大丈夫とは言われても・・・
2007年10月19日
2004年4月に心拍が確認された後、予定日を決める日に心拍がとまっていると言われ、流産手術をしました。6週でした。その2ヵ月後無事妊娠し、出産し元気育っています。そして、先月妊娠がわかり、心拍も無事確認され大きくなっていたのに、その2日後心拍がとまっていました。9週でした。先生からは、間に一人無事に産んでいるのだから、問題ないと言われました。私の中では、初めてのときより大きくなって、手も足もできてきたからもう大丈夫と安心した矢先だったのでどうしても納得できません。本当に関係ないのでしょうか?また次は違うといわれても、またそうなるのではと、不安でしかたありません。このまま何もせずに妊娠して無事育ってくれるのでしょうか?
心拍確認後の流産を、これまでに2回経験されているとのこと。さぞ、お辛かったことでしょう。
流産を2回続けて繰り返すことを反復流産といいますが、『ゆうちゃん』さんの場合は、主治医の先生がおっしゃる通り、間で無事にご出産されていますので、これには該当しません。ちなみに、流産を3回以上続けて繰り返すことを習慣流産といいます。不育症は、この習慣流産だけでなく、子宮内胎児死亡や早産などで3回以上続けて赤ちゃんが亡くなるケースも含みます。
一般的に、流産は妊娠全体の10〜15パーセントで起こり、その60〜70パーセントは胎児本人の染色体異常が原因だと言われています。これは、偶発的なものですので、流産の原因が胎児の染色体異常であった場合は、繰り返す可能性は低いと考えてよいでしょう。このような流産の多くは、心拍が確認できる以前の妊娠初期に集中して起こります。
『ゆうちゃん』さんは、現段階では不育症の定義には当てはまりませんが、2回とも心拍確認後の流産(流産率は約3パーセント)ですので、もしもご心配なようであれば不育症にくわしい病院でスクリーニング検査を受けみてはいかがでしょうか。ただし、不育症の検査を受けても、その半数が原因不明であるということは覚えておいてください。もちろん、中には問題が明らかになり、対策を立てられる場合もありますので、その意義は決して小さくはありませんよ。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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