山下レディースクリニック
手術、検査、治療のタイミング
2009年4月4日
はじめまして。
以前クラミジアに感染し、卵管が気になり通水をしたところ
つまり気味という結果でした。2回目はすこし楽に通ったようですが、まだ妊娠を希望しない時期なので、希望する時に再度治療をしようということになりました。また右腹部が痛むので
エコーで見ていただくと、卵管が腸に癒着しているからだということでした。こんな状態で自然妊娠は望めるのでしょうか。
FTを今の段階で手術を受けても意味はないですか?
通水検査ではなく、子宮卵管造影を受けてみなければ、本当にFT(卵管鏡下手術)の適応かどうかはわかりません。なお、子宮卵管造影を受ける場合は、クラミジアが完治していることを確認してからにしましょう。そうでな いと、クラミジアを腹腔内に拡散してしまうことになりかねません。
なお、FTは、卵管の先端部分が詰まっている症例には効果が期待できません。しかも、回復が望めるのは卵管間質部の通過性だけですので、両側の卵管の機能(繊毛の働きなど)がダメージを受けている場合には、FTで妊孕性を取り戻すのは難しいでしょう。
超音波検査で卵管が腸に癒着しているとの診断を受けられたそうですが、この点に関しても、正確には腹腔鏡検査を受けてみなければ診断はつきません。
いずれにしても、卵管の治療は妊娠を望まれてからでいいでしょう。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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